欧州車のバッテリーはAGMかEFBか|違いと選び方、間違えたときの不具合

AGMとEFBの内部構造の違いを示すバッテリー断面図

欧州車のバッテリー交換で最初に判断が必要になるのが、AGMかEFBかという選択です。見た目はほぼ同じ、サイズ規格(LN2、LN3といったEN規格)も共通。それでも中身は別物で、選び方を間違えると寿命が極端に短くなったり、車両側の制御が正しく働かなくなったりします

AGMとEFBは何が違うのか

どちらもアイドリングストップ車や回生充電を行う車両に対応した、高耐久タイプのバッテリーです。違いは電解液の保持方法にあります。

AGM EFB
構造 ガラスマットに電解液を吸収させて保持 従来の液式を強化したもの
深放電への耐性 高い 中程度
充電受入性 高い(回生充電を効率よく吸収) 中程度
価格 高い AGMより安い
主な採用 アイドリングストップ+回生充電の負荷が大きい車両 アイドリングストップ車のうち負荷が中程度の車両

AGMは電解液がガラスマットに染み込んで固定されているため、振動に強く、液の減りもありません。充放電を頻繁に繰り返す使い方に耐えられる構造です。

置き換えの可否には向きがある

ここが最も重要な部分です。

  • AGM指定車にEFBを載せる ── 不可
  • EFB指定車にAGMを載せる ── 一般に可能(上位互換)

AGM指定の車両は、AGMの高い充電受入性を前提に充電制御が組まれています。そこにEFBを入れると、想定した充放電サイクルに追いつけず、短期間で容量が落ちます。バッテリーの保証期間内に上がってしまう、という事故はこのパターンが多くあります。

逆にEFB指定車へのAGM搭載は性能的に上回るため、一般には問題になりません。ただしコストは上がるので、必然性がなければEFBのままで足ります。

欧州車で特に注意すべき「交換登録」

国産車との最大の違いがここです。

多くの欧州車はバッテリーマネジメントシステムを搭載しており、バッテリーの劣化度合いを学習しながら充電電圧を制御しています。交換後にこの学習値をリセットしないと、車両は古いバッテリーが載っている前提の充電を続けます

結果として、新品を入れたのに充電不足になったり、逆に過充電気味になって寿命を縮めたりします。

さらに、EFBからAGMへ種類を変更する場合は、バッテリーの種類そのものを車両に登録し直す必要がある車種があります。診断機での作業になるため、交換作業を請け負う際は登録作業まで含めて見積もっておく必要があります。

サイズ規格の読み方

欧州車のバッテリーは「LN0」「LN2」「LN3」といったEN規格のサイズ表記が使われます。数字が大きいほど寸法と容量が上がります。

当店の商品名には互換品番を併記しています。今ついているバッテリーの品番を控えて、互換表記の中に同じものがあるかで探すのが最も確実です

WuWAで扱っている欧州車用バッテリー

FIAMM AGMシリーズ

FIAMMはイタリアのバッテリーメーカーで、欧州の自動車メーカーへOE供給を行っているEN規格対応メーカーです。

FIAMM 標準タイプ(アイドリングストップ非搭載車向け)

VARTA

国産アイドリングストップ車向け

国産車の場合はEN規格ではなく「M-42」「Q-85」といった表記になります。

失敗しないための手順

  1. 今載っているバッテリーの種類を確認する — 本体に「AGM」の表記があるか
  2. サイズ規格と品番を控える — LN2、LN3などの表記と、本体の品番
  3. 同種か上位で選ぶ — AGM指定ならAGM。EFB指定ならEFBまたはAGM
  4. 交換後の登録作業を忘れない — 学習値のリセット、種類変更時は種別登録

車両情報から適合品を絞り込むこともできます。お車の情報から探すに車検証の情報を入力してください。

まとめ

AGMとEFBは価格差だけで選べるものではありません。AGM指定車にEFBは使えないという一方通行の関係と、欧州車では交換後の登録作業が必要な場合があるという2点を押さえておけば、大きな失敗は避けられます。

品番の互換に迷われた場合は、お問い合わせより現在お使いのバッテリー品番をお知らせください。20,000円以上のご注文で送料無料、在庫のある商品は即日発送に対応しています(土日祝を除く)。

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