ディーゼルオイル DL-1とDH-2の違い|DPF車で選ぶべき規格はどちらか

ディーゼルオイルDL-1とDH-2の違いを示すペール缶2つとDPFの断面図

クリーンディーゼル車のオイル交換で、最初につまずくのが規格の選択です。棚に「DL-1」と「DH-2」が並んでいて、どちらも「DPF対応」と書いてある。粘度も近い。値段も大きくは変わらない。ではどちらを入れるべきなのか。

結論から言えば、この2つは対象車種がまったく違います。入れ間違えるとDPFの寿命を縮める可能性があるため、規格の意味を押さえておく価値があります。

DL-1とDH-2は「排気量の大小」で分かれている

どちらもJASO(日本自動車技術会)が定めたディーゼルエンジンオイルの規格です。共通しているのは低灰分(ローSAPS)設計で、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)に灰が溜まりにくいよう作られている点です。

違いは想定している車格です。

規格 主な対象 硫酸灰分
DL-1 乗用車・小型商用車のクリーンディーゼル 0.60質量%以下
DH-2 中型・大型トラック、バスなど重負荷ディーゼル 1.0質量%以下
DH-1 DPF非装着のディーゼル 制限なし(高灰分)

硫酸灰分とは、オイルが燃えたあとに残る灰の量のことです。この灰はDPFに堆積し、走行では燃やしきれません。溜まり続ければ最終的にDPFの交換が必要になります。

間違えるとどうなるか

DL-1指定車にDH-2を入れた場合、灰分が約1.7倍になります。すぐに壊れるわけではありませんが、DPFに灰が溜まる速度が上がり、本来の寿命より早く目詰まりする方向に働きます。DPFの交換費用は数十万円規模になることもあり、オイル代の差額とは比較になりません。

DH-2指定車にDL-1を入れた場合も推奨されません。重負荷ディーゼルは高い清浄性と耐摩耗性を前提に設計されており、乗用車向けの配合では負荷に対して余力が不足する可能性があります。

「DPF対応」という表記だけでは判断できない、というのがこの2規格の要点です。

DH-1が残っている理由

DPFを装着していない旧型のディーゼル車は、低灰分にする必要がありません。むしろ灰分(清浄分散剤)が多い方がエンジン内部の清浄性は保ちやすいため、DH-1が適しています。

逆に言えば、DPF付きの車にDH-1を入れるのは最も避けるべき組み合わせです。年式の古い車両を扱うときほど、DPFの有無を先に確認してください。

粘度は規格の次に考える

規格が決まったら粘度を選びます。DL-1では0W-30と5W-30が主流です。

  • 5W-30 — 標準的な選択。多くの国産クリーンディーゼルの指定粘度
  • 0W-30 — 低温始動性を重視する場合。寒冷地や、冬季に短距離走行が多い車両

ただし粘度は車両側の指定が最優先です。取扱説明書の指定を超えて低粘度化すると、油膜が保てず異常摩耗につながる場合があります。

WuWAで扱っているDL-1・DH-2オイル

DL-1(乗用クリーンディーゼル向け)

DH-2(中型・大型ディーゼル向け)

選ぶときの手順

  1. DPFの有無を確認する — 付いていなければDH-1、付いていれば次へ
  2. 車格で規格を決める — 乗用車・小型商用車ならDL-1、中型以上のトラック・バスならDH-2
  3. 取扱説明書で指定粘度を確認する — 規格が合っていても粘度が違えば意味がありません

迷った場合は、車検証の情報から適合部品を絞り込めます。お車の情報から探すで型式を入力すると、その車両に適合する消耗品が一覧で表示されます。

まとめ

DL-1とDH-2は「どちらが高性能か」という関係ではなく、対象車種が異なる別々の規格です。乗用クリーンディーゼルならDL-1、中型以上の重負荷ディーゼルならDH-2。この一点さえ押さえていれば、DPFを余計に痛める心配はありません。

WuWAでは20Lペール缶を中心に、整備工場向けの価格でディーゼルオイルを取り揃えています。在庫がある商品は運送便の締め時間前のご注文で即日発送(土日祝を除く)、20,000円以上のご注文で送料無料です。適合や規格の判断に迷われた場合は、お問い合わせからご相談ください。

前へ 次へ